(子供が朝準備をしてくれなくていつも大変)
(子供に「早くしなさい!」と言ってもなかなか動いてくれない)
(子供が時間を守らなくて困る)
など、子供が時間を守れない、時間管理ができないとお悩みの方多いですよね。
親は急がせているのに、子供は時間の管理ができなくて毎朝バタバタしてしまう・・・。
我が家の朝も、毎朝子供に「早くして!」「遅刻するよ!」と急がせてしまうことが多く、朝から親子ともにクタクタになりがちでした。
実は、子供が時間を守ることができないのは、子供の時間の感覚が大人と違うからなんです!
そこで今回は、
・時間が守れないとどうなる?守るとなぜいいの?
・子供と大人で時間の感覚が違うって本当?
・子供が時間管理できるのは何歳から?
・時間を守れない子供の2つのパターン
・子供が自分で時間管理できるようになる方法
・親が心がけること
をご紹介します。
子供が時間を守れない、子供が時間の管理ができないとお悩みの方はぜひ参考にしてくださいね。
時間が守れないとどうなる?守るメリットは?
子供が時間を守れるようになるには、
・時間を守らないとどうなる?
・時間を守るメリットは?
を子供が理解しておく必要があります。
時間を守らないとどうなる?
・人から信用してもらえなくなったり、いつも遅刻する人と思われてしまう
・人から誘われなくなり、友だちもいなくなる
・時間に余裕がなくなり、いつもバタバタして疲れてしまう
時間を守るメリット
・時間を守ることで「きちんとした人」であると信用してもらえる
・人から誘われることが多くなり、友人も増える
・落ち着いて勉強や仕事などに取り組むことができる
時間を守るということは、人間関係を築いたり、自分が成長するためにかかせないということなんですね。
子供に時間を守ることの大切さを描いた絵本などを読み聞かせするのも、おすすめです。
子供と大人で時間の感覚は違う?
子供と大人では、時間の感覚が違うということがわかっています。
子供と大人の時間の感覚の違いは、「ジャネーの法則」といわれます。
「ジャネーの法則」
「ジャネーの法則」とは、19世紀のフランスの哲学者「ポエール・ジャネ」が、時間の法則について提唱したものです。
「ジャネーの法則」を簡単に説明すると、
「年少者の方が時間を長く感じ、年長者の方が時間を短く感じる」ということです。
「子供の頃は1日がゆっくりだったのに、大人になったら1日どころか1年があっという間はにすぎてしまうなあ。」と感じる方も多いでしょう。
時間は全ての人に平等に与えられていますが、子供の頃よりも、大人になってからの時の流れは速いですよね。
「ジャネーの法則」からわかることは、「子供と大人では根本的に時間の概念が違う」ということなんです。
ですから、子供に時間の管理ができるようになってほしい場合は、
「子供は大人と時間の感覚が違う」
ということをまず理解しておきましょう!
子供に「早くしなさい!」は効果がない⁉
朝、ご飯を食べるのが遅かったり、着替えや歯磨き、トイレなどができていないと大人はついつい
「早くしなさい!」
「急いで!」
「時間に間に合わないよ!」
と子供を急かしてしまいますよね。
それに反して、子供は全然準備しないで、ぼーっとしていたり、テレビをやめなかったり…。
実は、子供に「早くしなさい!」は効果があまりないんです。
子供に「早くしなさい!」と急かしても効果がないのは、子供は時間を管理できる能力、「先を見通す能力」がまだ未熟なためです。
大人になれば、
・朝7時に出かけないといけないから、6時30分までに身支度をすませよう
・仕事の締め切りが〇日だから、3日前までには終わらせておこう
など「先を見通して」物事を進めることができますよね。
しかし、子供は、発達段階でまだ時間を管理できる能力が未熟である場合が多く、
時間に間に合うように準備を進めていくことができない場合が多いんです!
子供が時間管理できるのは何歳から?
発達心理学では、子供が大人と同じような時間の感覚を身につけられるのは「9~10歳頃」とされています。
発達心理学では、
3~4歳頃から、「時計」の概念を理解できるようになる
6歳頃から、過去「昨日、今日」・未来「明日、あさって」の感覚がわかるようになる
9~10歳頃から、大人と同じような時間の感覚が身につくようになる
とされています(もちろん、子供それぞれによって発達状態は違ってきます)。
「大人と同じような時間の感覚になるのが9~10歳」とはびっくりですよね!
私自身、子供がまだ小さいうちから、「早くしなさい!」「急いで!」と急かしてきましたが、
子供は時間を理解できていなかったんですね…。
つまり「時間の概念が育っていない子供が、時間を守ることはできない」ということです。
時間の感覚がまだ育っていないのに、「早くしなさい!」「急いで!」と急かされると、
子供は「怒られた」と感じるだけで、どうしたらいいのかわからなかったんですね。
時間を守れない子には2つのパターンがある!
時間を守れない子には、主に2つのパターンがあります。
・時間を守ろうとしているのにできない
・遅刻しても平気と思っている
この2つが時間を守れない子の主なパターンと考えられます。
時間を守ろうとしているのにできない
時間を守ろうとしているけど、なぜかいつも間に合わないし、時間に合わせて準備ができない。
この場合は、子供にまだ「時間の概念が育っていない」ことがあります。
「時間」の感覚がわかっていないのに、「何時までに準備をすませる」ということはできないですよね。
また、子供は「未来」をまだ理解できていないため、「今」の感覚しかない場合もあります。
子供は「今」を生きているので、先を見越して準備をすることは難しいんです。
時間の感覚がまだわかっていない子供は、「○時までに出るから準備してね」と言われてもその時間に準備できないですよね。
遅刻しても平気と思っている
・時間の感覚はわかっているのに、いつも遅刻してしまう
・遅刻しても何とかなるから平気
子供が時間を守らず遅刻しても気にしていない場合は、本当に困りますよね。
子供の頃から遅刻が平気と思っていると、大人になって信用を失ったり、対人関係がうまくいかなくなることもあります。
子供の頃から時間が守れずに育つと、大人になってから自分だけでなく、回りの人や社会に迷惑をかけてしまんですよね。
子供が遅刻しても平気な理由、それは実は子供が無意識に回りの大人の姿を真似しているからかもしれません。
大人が、日頃から遅刻したり慌てて準備していると、子供は「時間に遅れてもいいんだ」と感じるようになってしまうんです。
まさに、「子供は親の背中を見て育つ」。
私も、時間にバタバタしがちなのですが、子供はしっかりその様子を見ていたんですよね、反省です…。
子供が時間管理できるようになる方法
子供が時間管理できるようにする方法は、
・スケジュールを子供と一緒に立てる
・子供に時計を見る習慣をつけさせる
・子供に残り時間を意識させる
といった方法があります。
スケジュールを子供と一緒に立てる
子供が時間を守って行動できるようになるには、子供自身が1日のスケジュールを意識できるようになることが大切です。
ただ、大人が一方的にスケジュールを立てて子供に強制すると、子供は「やらされている」と感じてしまいます。
1日のスケジュールを立てるときは、子供と話し合いながら一緒に決めましょう。
1日のスケジュールを立てる方法は次の通りです。
・子供の行動の一つ一つがどのくらい時間がかかるか把握する
・子供と一緒にスケジュールを立てる
子供の行動の一つ一つがどのくらい時間がかかるか把握する
子供とスケジュールを作っていく前に、まず子供の一つ一つの行動がどのくらい時間がかかっているかを確認しましょう。
子供と一緒にスケジュールを立てる
子供の行動にかかる時間がチェックできたら、子供と一緒にその日1日や、朝の活動など取り組みたいことのスケジュールを立てます。
子供は、大人のような「時間の感覚」がまだ出来上がっていないことが多いため、スケジュールを使って「行動の見通しを立てる」ことが大切です。
スケジュールを立てるときは、文章だけでなくイラストなどを使って、視覚的に子供が理解できるようにするのがポイント。
取り組む内容をマグネットで作ってホワイトボードに貼り、できたらマグネットを外していくなどすると、子供のやる気アップにつながりますよ。
子供に時計を見る習慣をつけさせる
子供が時間を守るようになるには、時計を見る習慣をつけることが大切です。
時計はアナログ時計がおすすめ!
アナログ時計は、時間の進む様子や残り時間がデジタル時計よりわかりやすいです。
「もうお風呂に入る時間だよ」と言葉だけで子供に伝えるのではなく、
アナログ時計を指差し、時計に子供が注目したら「8時だからお風呂に入ろうね」と伝えます。
行動の一つ一つを時計に注目させるようにすると、少しずつ子供が「時間」を意識できるようになりますよ。
子供に残り時間を意識させる
子供が時計を見る習慣がついてきたら、次は残り時間を意識させていきます。
残り時間とは、ゴールまでの時間のことです。
子供に「7時になったら出掛けるから準備してね」と伝えて、7時になって様子を見るとまだ全然準備ができていない。
「出掛ける時間を伝えたのに、なぜ準備が終わっていないの?」というような場面、あるあるですよね?
時間に間に合うような準備ができない、これは「ゴールまでの残り時間」を意識できていないからなんです。
まずは、ゴールまで残り時間はどのくらいあるのか、ゴールまでにしないといけないことを、子供と確認しましょう。
我が家では、壁掛けのアナログ時計の横に、ゴールの時間を書いた絵を貼っています。
子供が、今の時間とゴールまでの残り時間を意識しやすくなるので、おすすめです!
親も子供と一緒に取り組むことが大切!
子供が時間管理できるようになるには、親も一緒に取り組むことが大切です。
親も取り組むことは、
・親自身が時間を守る姿勢を子供にみせる
・スモールステップで取り組む
・子供の意欲がわく声かけをする
親自身が時間を守る姿勢を子供にみせる
子供に時間を守ってほしいなら、まずは親自身が時間を大切にしている姿勢を子供に見せることが大切です。
「早くしなさい!」と言っている大人が遅刻していると、子供は言うことを聞いてくれません。
大人が時間に余裕をもち、準備をしっかりして時間に遅れないことに努めていれば、子供も「時間は大切なんだ」と気づきます。
子供を急かす前に、まずは親自身が時間を守ることを大切にしていきましょう。
スモールステップで取り組む
子供が時間管理できるようにするには、スモールステップで取り組むことが大切です。
子供はいきなりできるようになるわけではなく、スモールステップで少しずつ成長していきます。
すぐにできなくて当たり前、少しずつ進んでいくようにしてきましょう。
子供の意欲がわく声かけをする
子供が少しでも時間を守れたり、頑張っている姿を見せたときは「よくできたね」と認めてあげましょう。
自分の頑張りを認めてもらえるのは、誰でも嬉しいですよね。
子供も「よくできたね」「がんばっているね」と認めてもらえると、さらに意欲が出てきます。
少しのことでも、ぜひ子供を認めて声をかけてあげてくださいね。
まとめ
子供が時間を守れない理由と、時間管理できるようになる方法をお伝えしました。
子供が時間を守れない理由は、
・子供は大人と時間の感覚が違う
・子供の「先を見通す能力」がまだ未熟なため
・子供が時間を意識できる年齢にまだ達していない
・時間を守る方法がわからない
・遅刻してもいいと思っている
などがあります。
子供が時間管理できるようになるには、
・スケジュールを子供と一緒に立てる
・子供に時計を見る習慣をつけさせる
・子供に残り時間を意識させる
といった方法があります。
また、子供が時間管理できるようになるには、大人の関わりが大切です。
親自身が時間を守っている姿を子供に見せ、子供の頑張りを応援していきましょう。
そして少しずつでも子供が取り組めたときは、ぜひ認めて褒めてあげてくださいね。
時間を守るということは、大人になっても大切なことですが、すぐにできるようになるわけではありません。
少しずつ、スモールステップで取り組んでいきましょう。